子どものネットトラブルについて、Aki行政書士事務所の田中友里先生にお話を伺っている連載の第8回目。今回は「トラブルを防ぐためのルールの決め方」について教えて頂きます。
多くの家庭が、ゲーム・スマホのルールをどのように決めればいいのか、悩んでいるのではないでしょうか。長時間してほしくないけど、止めさせようとしても聞いてくれない…など、なかなか思うようにはいかないものです。
家でのルールの決め方のヒントを田中先生に聞いてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ゲームやスマホは親子の「契約」
ほとんどの場合、子どものゲームやスマホの料金は親が支払っていると思います。言い換えれば「親の物を子どもが使っている」ということ。
「親の物を子どもに貸しているので、子供のものではないです。」と田中先生。「親の物を借りている子どもは、決められたルールを守る必要があります。」
田中先生は、ゲームやスマホの使用に「親子の契約書」を作り、ルールを決めることを勧めています。
確かに、お金は親が払っているのでゲームやスマホは親の物と言えますよね。契約書は作らないとしても、最初に「ゲームやスマホを使うならルールを守るんだよ」と子どもと確認するのは、とても重要です。
「契約」の内容は親子で話し合って決める
契約の内容は、親子で一緒に話し合いながら決めていくのがおすすめ。「親子で話し合って、柔軟にルールを決めていくといい」と田中先生は言います。
親の都合と子どもの都合、両方を考えて、実際に守れるようなルールを決めてみましょう。
「毎日1時間だけ」というのが難しければ「ご飯の時間にはやめる」「寝る時間は守る」など、現実的にできそうなルールでも良いと田中先生。
それぞれの家庭に合わせて、ルールを決めていくといいですね。
ルールを決める時の注意点
ルールを決めたら、それがどんな理由であっても破るのはNGです。「友達が…」という理由だとしても、ルールが破られると契約が無効になってしまいます。
「子どもは、これまで出来たものが出来なくなくなると反発する」と田中先生。「前回は良かったのに、何で今回はダメなの?!」と言われると、ルールがどんどん変わってしまいます。
また、トラブルが起きた後に「やっぱりコレもダメにしよう」とルールを変えると、子どもは反発します。問題が起こる可能性を考えて、最初にルールをしっかり決めておきましょう。
契約書は更新する
子どもの年齢やその時の環境によって、ゲームやネットの使い方も変わってきます。契約書や家庭のルールは決めた時のままにせずに、必要に応じて内容を更新しましょう。
田中先生は、1年ごとに内容を見直して更新することをおすすめしています。更新する時も、親子で一緒に話し合ってルールを決めていくといいですね。
トラブルを防ぐためにはルールを決める
ゲームやスマホを子供が使う時にはルールを決めると、トラブルを防げます。田中先生が提案する「親子の契約」の内容をまとめると以下の通り。
- 親子の「契約」としてルールを決める
- ルールは守る
- ルールは親子で話し合って決める
- ルールは最初に決めておく
- 契約内容は必要に応じて更新する
トラブルにならないためにも、親子でルールを話し合って一緒に決めることが大切ですね。
次回は田中先生に「ネットについて親が気をつける行動」について教えて頂きます。
Aki行政書士事務所
田中 友里先生
親子のための保健室HP