4歳になると、すっかりおしゃべりが上手になり、急に大人っぽいことを言って周りを驚かせます。想像力がゆたかになって、自分で考えたお話を本当のことのように話す子もいますね。
ごっこ遊びに夢中になる子も多いです。思いやりや我慢ができるようになりますが、突然ぐずったり、甘えたり……まだまだ幼い部分もあります。
心も身体も大きく成長する4歳。元司書の私が、そんな4歳児におすすめの絵本をご紹介します。
4歳におすすめの絵本①「めっきらもっきらどおんどん」長谷川摂子
主人公のかんたは、遊ぶ友達がいなくて不機嫌です。やけになってめちゃくちゃな歌を歌うと、知らない世界に吸い込まれてしまいました!
そこに現れたのが、へんてこな3人組のおばけ。見た目は少し怖いけれど、無邪気で可愛いおばけ達に誘われて、かんたは色々な遊びを楽しみます。しかし3人が疲れて寝てしまうと、かんたは心細くなって……?
見開きいっぱいのダイナミックなイラストに目を奪われます。表紙は怖そうに見えますが、とてもワクワクするお話なので怖がりな子にもおすすめですよ。
4歳におすすめの絵本②「くれよんのくろくん」なかや みわ
クレヨンの仲間達が箱を飛び出して、画用紙に絵を描いていきます。黄色いちょうちょ、赤やピンクのお花……。でもくろくんは、絵を黒くされたくないからと、仲間はずれにされてしまいます。
そこにシャープペンのお兄さんがやってきて、くろくんに秘策を授けます。くろくんが絵を塗りつぶし、シャープペンのお兄さんがペン先で削っていくと……?
仲間はずれだったくろくんのおかげで、素敵な絵が完成するというハッピーエンド!お絵描きが好きな子はもちろん、そうでない子も黒いクレヨンを使ってみたくなるはず。「くれよんのくろくん」シリーズは他にも4冊あります。
4歳におすすめの絵本③「ねえ、どれがいい?」ジョン・バーニンガム
「ねえ、どれがいい?」の質問の後に、奇想天外な選択肢が並びます。ジャムだらけになるのと、水をかけられるのと、泥んこになるのと……?お城で食事か、気球で朝ごはんか、川でおやつ……?うーん、迷う!
子ども達は、こんなおかしな質問が大好き。真剣な顔であれこれ悩みます。イラストもとぼけた感じで面白く、大人も楽しくなっちゃいます。
30年以上前に出版された本ですが、2018年になって「またまた ねえ、どれがいい?」という続編が出ました。親子で一緒に笑って、会話が弾む絵本です。
絵本の読み聞かせで想像の世界を楽しもう
4歳におすすめの絵本をご紹介しました。4歳は、絵本の物語を実際にあった事のように感じ、現実と想像の世界を自由に行き来できる年ごろです。主人公に共感して、泣いたり笑ったりして成長できるお話に出会えると良いですね。
今回は紹介しませんでしたが、日本の昔話もおすすめです。昔話は出版社によって微妙に話の展開が違うので、まずは大人が手にとって、気に入ったものを選んでみてください。