絵本や小説は子どもに読んで欲しいけど、漫画を読ませるのは何となく心配……という人もいるかもしれませんね。しかし、漫画も知らない漢字や新しい言葉を覚えることができるので、子どもの学習におすすめなんです!
ただ、中には子どもに見せたくないような過激な表現があるのも事実。読ませる前に内容はしっかり確認しておきたいですよね。そこで今回は、元司書の私が親子で楽しめる漫画をご紹介します!
「落第忍者乱太郎」尼子騒兵衛
Eテレビで放送中のアニメ「忍たま乱太郎」の原作。 朝日小学生新聞で1986年から2019年まで連載されていた、ご長寿漫画です。
忍術学園で学ぶ乱太郎・きり丸・しんべヱを中心とした、ギャグ色が強い作品。 作者はお爺さんみたいな名前ですが、実は女性で、日本の中世の歴史が大好きなのだそう。
子ども向けだからと手を抜かず、しっかり時代考証がされていて、当時の風習の説明などは大人が読んでも勉強になります。
全65巻を読むのはかなり大変ですが、どこから読んでも楽しめる内容です! 少し難しい言葉は、欄外で丁寧に解説してくれるので、小さな子どもでも安心して読めますよ。
「はたらく細胞」清水茜
赤血球や白血球など、私達の体内で働いている細胞を擬人化した漫画で、5巻まで発売中。 花粉症やインフルエンザ、すり傷など…… 体が不調な時、体内で何が起こっているのかを分かりやすく描いています。
専門的な用語が多く出てきますが、ふりがなが振ってあるので小さな子どもでも読めます。 ただ、体内に侵入した細菌と戦うシーンは少し怖いかも……。 怖がりな子には、漫画雑誌「なかよし」で掲載されている「はたらく細菌Neo」の方がおすすめです。
細胞達が一生懸命に体を守ってくれているんだ、ということが分かれば、健康に気を付けようと思いますよね。 手洗いうがいや、病院を嫌がる子どもにぜひ読んで欲しい作品です!
「銀の匙 Silver Spoon」荒川弘
北海道の農業高校を舞台とした学園漫画で、全15巻です。
高校受験に失敗した主人公の八軒勇吾は、家族から逃げるように寮制の農業高校に入学します。しかしクラスメイトはほぼ農家出身で、実家を継ぐなど明確な目標を持っている子ばかり。都会のサラリーマン家庭で育ち、特に夢や目標のない勇吾は戸惑いますが……?
個性的なキャラクターや、ネガティブだった勇吾がどんどん成長して変わっていくのが楽しいです。一方、自分達で育てた家畜を食べたり、農家の経営が大変なことなどもリアルに描かれ、色々なことを考えさせられます。小さな子どもには難しいですが、10代の子にぜひおすすめしたい作品です。
親子で漫画を楽しもう
漫画を読むことで文字に慣れて、長い小説を読めるようになる子もいます。「漫画ばっかり読んで!」と叱らずに、子どもが興味を持ってる作品は一緒に読んでみてください。
スポーツ系や恋愛もの、コメディ、ファンタジー……など様々なジャンルがあるので、きっと親子でハマれるものが見つかると思います。
親子で漫画を楽しみましょう!